2026年6月、留学生管理に「目視不可」の壁

第二世代在留カード導入で激変する学校事務の現場課題とは

2026年6月14日より施行される「特定在留カード」の導入に伴い、従来の在留カードも「第二世代」へと一新されます。この改正は、偽造防止や利便性向上を目的としていますが、留学生を受け入れる教育機関の事務現場においては、かつてない運用上の負荷をもたらすことが懸念されています。

EduTechJapanでは、今回の制度改正が現場に与える具体的な影響を分析し、早期の対策を呼びかけています。

1. 表面から消える「在留期限」:目視による確認が不可能に

第二世代在留カードにおける最大の変化は、券面記載事項の簡素化です。従来、窓口で即座に確認できていた以下の重要情報が、新しいカードの表面からは読み取れなくなります。

  • 在留期間

  • 許可の種類

  • 許可年月日・交付年月日

これまでは、学生が持参したカードを目視したり、コピーを保管したりすることで管理が行えましたが、新カードでは「パッと見て確認する」という基本的な事務作業が成立しなくなります。

2. 学校事務を圧迫する「読み取り」の手間

ICチップ内にはデータが記録されているものの、それを確認するためにはスマートフォンや専用のカードリーダーが必須となります。これにより、現場では次のような新たな工数が発生します。

  • 全件デバイス読取の発生: 在籍確認や更新手続きのたびに、一人ひとりのカードをアプリ等で読み取る手間が発生。

  • 転記ミスのリスク増:コピーが取れないため デバイスに表示された情報を手動で管理台帳(Excel等)に転記する場合、入力ミスが生じやすくなります。

  • 窓口業務の停滞: 読取作業に時間を要することで、特に学生数が多い学校では窓口の混雑や事務職員の長時間労働を招くおそれがあります。

3. 求められる「デジタル前提」の管理体制

今回の改正により、ICチップから情報をいかに効率よく取り込み、管理データと紐付けるかが、学校運営の大きな鍵となります。

「目視できない」という物理的な変化に対し、従来の「紙と目視」による管理を続けていれば、現場の負担は限界を迎えることが予想されます。2026年6月の導入に向け、教育機関は単なる運用ルールの変更にとどまらず、最新のICカード仕様に即したテクノロジーの活用を検討すべき段階に来ています。

まとめ

第二世代在留カードの導入は、入管業務のデジタル化を象徴する動きです。しかし、受け入れ側の準備が整わなければ、現場は混乱し、留学生支援の質にも影響を及ぼしかねません。

EduTechJapanは、今後も入管制度の変化が教育現場にもたらす影響を注視し、円滑な学校運営に資する情報発信を続けてまいります。

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